快適な冬の船釣り服装を考える

冬の船釣り服装に迷う・・・

最近徐々に寒くなってきたなーと思いつつ、天気予報などで最低気温が一桁台を目にすると、改めて冬を感じるようになってくる。

毎年この季節になってくると、記憶力の弱い私は、
「あれ?昨年の冬ってこんなに寒かったっけ?」
「どんな服装して釣りしていたっけ?」
となっていまう。

南方出身で特に寒さが大嫌いな私にとっては冬の防寒は大変重要なテーマである。毎年いろいろと試行錯誤を繰り返してはいるが、未だに、「これだ!」という解には至っていない・・・

今回は改めて冬の船釣りの服装について考えていきながら、どうすればより快適な冬の船釣りが楽しめるかを考えて行きたいと思う。

冬の服装・・・だけど外観しか分からないなぁ・・・

雪山登山のノウハウを活用(レイヤリング)

真冬の船釣りは超絶寒い。ただでさえ気温が低いことに加えて、風が強い日が多いので体感温度は大変に下がってしまう。

他の人は一体どのような服装をしているのか?と思い毎回いろいろ調べてみるが、ネット上にはこれという情報が少ないと感じていた。

また、釣具店をいろいろ見て回って店員さんに相談すると、釣り具メーカー純正の防寒ウェアをいろいろおすすめしてもらったが、結構高額であり、真冬の1シーズンだけにお金をつぎ込むのもな~とためらうことが多かった。

そのような中、いろいろ調べているうちに、「船釣りよりも過酷な環境で使われている服装を応用すればいいのでは?」と考えるようになりたどり着いたのが雪山登山の服装

意外にも雪山登山を趣味にしている人は多く、情報はネット上で多く見つけることができる。

雪山登山の服装を調べているとまず目にするのが「レイヤリング」というワード。

これまであまり聞き馴染みが無かったのだが、「ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウターレイヤー」という機能の異なるレイヤーを組み合わせる(重ね着する)ことによって風や寒さから体を守る仕組みのようだ。

私も大好きなモンベルのサイトでは以下のように説明されている。

アウターレイヤー
雨・風・雪などから体を守る。
悪天候時のレインウエアや雪山のアウターレイヤーとして開発されているアルパインウエア。刻々と代わる過酷な環境に対応するため、優れた素材を使った機能的なウエアが求められます。

ミドルレイヤー
保温性を確保しながらウエア内をドライに保つ。
行動中に着用する「行動着」、休憩中や気温の低いときに羽織る「保温着」があります。主に保温性の確保が目的となりますが、気象条件や発汗・運動量などに応じ、汗をスムーズに透過させる通気性や速乾性も大切なポイントになります。

ベースレイヤー
汗を素早く吸水拡散し汗冷えを防ぐ。
素早く汗を吸水拡散して肌をドライに保つことと、保温性の確保が主な目的です。気象条件、発汗量や運動量などに応じて選択します。

引用元:https://www.montbell.jp/generalpage/disp.php?id=507

このレイヤリングの考え方を船釣りに応用するとどのような服装をすればいいのか?のヒントになるのではないかと考えた。

船釣りでの基本のレイヤリング

船釣りの場合は、じっと釣りをすることが追いので、登山と比べて運動量が少ない。そして、登山と大きく違うところは海水をガンガン被ることである。

ここで、現在私が冬の船釣りに取り入れているレイヤリングについてご紹介しようと思う。

ベースレイヤー

船釣りの場合、ベースレイヤーは、運動量が低くても保温性が高く温かさを供給してくれることが重要である。

船釣りを初めて間もない頃は、今も自宅でお世話になっているヒートテックをベースレイヤーとして着込んで寒さ対策をしていたのだが、多少汗をかいた後になんとなく不快感があった。

そのため、ヒートテックではない、何か別のベースレイヤーをと考えていた時、たまたま登山が趣味の大学時代の恩師と飲み会をする機会があったので、「そういえば、寒い時期の登山なんかでは、どんなインナーを着るんですか?」とお伺いしたところ、「ウール生地のものが良い!特にモンベルのスーパーメリノウールのインナーはおすすめだよ!」と教えてもらいました。

おお!これはいい情報を得たぞ!と翌日近くのモンベルショップへ行ってみると・・・確かにすごく良さそうではあるが・・・値段が 8,000 円程する・・・

ミドルやアウターで 8,000 円というのなら買えなくはないが、インナーでそれも上だけで 8,000円となるとちょっと躊躇してしまう・・・

さてどうしたものかと、Amazonや楽天でいろいろ調べてみると、「おたふく手袋」という聞きなれない会社が出しているインナーのレビューがものすごく高くて気になった。

調べてみると、おたふく手袋という会社は、大正15年に創業した大阪の由緒正しい手袋の会社で、手袋で培った技術をインナーや他の製品に応用しているとのこと。

ほうほう。これは中々に信頼できそうな会社である。

そして、驚くべきことはその価格で、おたふく手袋が出している、「ボディータフネス」というシリーズのインナーウェアは 1,000円前後で手に入る。これは上下揃えても 2,000円ちょっとじゃないか!

2,000 円であれば試しに使ってみるという感覚でも全然問題なく購入できるレベルだ。

ということで、このインナー (JW-170) とタイツ (JW-162) を購入したのが、実は 2017年11月 のことである。

そしてこの3年間、私の冬の釣りを支えてくれていたのがこのインナー。3年使った感想としては、防寒インナーとしては全く問題なくこれからも使い続けて行こうと思っている。

3年使ってもまだ現役!コスパ最高!

改めておたふく手袋のラインナップを見てみると、「ボディータフネスヒートブースト」(JW-186) というより暖かいモデルも出ている。こちらも2,000円以下で購入できるので、より暖かさが欲しい場合にはこちらを購入するのもありかもしれない。

ミドルレイヤー

実は、ミドルレイヤーについては、ベースレイヤーがアウターレイヤーほど考え切れておらず、とりあえず手元にあるものを使って防寒している。

私が現在使っているトップスのミドルレイヤーは、

  • ユニクロの長袖のTシャツ
  • ユニクロのフリースジャケット
  • ユニクロのウルトラライトダウン(調整用)

である。

ユニクロのフリースは安くてお気に入り!

基本的にはベースレイヤーの上に長袖のTシャツとフリースジャケットであり、ウルトラライトダウンは調整用としてバッグに忍ばせている。

一方でボトムスは

  • ユニクロの防風エクストラウォームイージーパンツ

だけである。

このパンツも購入してアタリだった!

この防風エクストラウォームイージーパンツは裏側がとても暖かい生地となっており、冬場の底冷えを解消してくれることに加えて、防風でもあるので船釣りでは大変に役立つパンツである。

現在のミドルレイヤーのラインナップでも問題なく釣りができているが、極寒期であると、ボトムスがやや寒く感じることもあるので、今後強化していきたいと考えている。

特に、真冬の雪国遠征などを考えた場合には、ボトムスにダウンパンツなどの暖かいパンツを履くことも検討したい。

アウターレイヤー

船釣りのアウターレイヤーは、とにかく海水、雨、そして風から体を守る必要がある。

アウターレイヤーで私が特に気にっているのが、登山用に購入したレインウェアである。

登山好きの教授に誘われて山登りした時に、確かセールで上下1万円以下で購入したものである。1度しか使わなかったのがクローゼットで眠っていて、船釣りを始めるときに、ちょうどいいやと使い始めたものである。

思い入れもあまりないので、海水で汚れた時は一緒にお風呂に持って入ってじゃぶじゃぶ洗ったりと、かなり荒い扱いをしているが全然問題なく使えている。

登山用のレインコートは、防風性能と透湿防水性能に優れているため、一番外側に着るのにはベストであると感じている。

また、コンパクトに収納できるため、釣りが終わって、海水やコマセで汚れたアウターを、そのまま収納袋に突っ込んでバッグに収納してしまえば、その下に着ている服には汚れやニオイはほとんど付いていないので、気兼ねなく電車に乗ることができるという、電車釣行派の人にはとてもおすすめである。

私も真夏以外は3シーズン使い倒している。

ただ、いかにレインウェアとして優れているといっても、防寒性能は全くないので、寒い季節にはレインウェアの下にアウターの防寒着を着込む必要がある。

私が昨年購入して愛用しているのが、ユニクロのハイブリットダウンコートである。

見た目はおしゃれなアウターであるが、裏地にダウン生地が付いており、防寒・防風性能が高い。

そして何より値段が 8,000 円程度とアウターにしては破格の安さである。

これを着込んでレインウェアを着るとかなりパンパンになってしまうが、それでも暖かさは抜群である。今年もこのダウンコートにはお世話になりそうである。

末端&すき間対策

基本のレイヤリングに沿って着込めば基本的には冬の船釣りなんて怖くない・・・のだが、これまでの経験からレイヤリング以上に特に冷えやすい手や足といった末端や、冷気が入ってきやすい各レイヤリングのすき間対策をすることが大切であると感じている。

足周り

寒さは足からくる!というのは防寒業界では当然のことらしい。だから、足回りは特に固めておいた方が良いと思っている。

まず靴であるが、私は大手釣具量販店のプライベートブランドの冬用ハイカットスニーカーを使っている。

ところが、こいつが曲者で、レインウェアのボトムスの裾を靴の中に巻き込んでしまうことが多い。

その結果、レインウェアをたどった水が靴の中に入り込んできてしまいかなり寒い思いをする・・・ということが多々あった。

今年はこの靴は何とか新しいものにしたいと考えている。

なんだかんだ言って、防寒の長靴が最強なのかな?と思っているので今度色々見てみたいと思う。

靴下

私は特に足の寒さに弱い。そのため、靴下に関しては2枚重ねで対応してきた。これも冬山登山の知恵であるが、冬山登山をされる方は2枚重ねで靴下を履くことが多いようである。

1番下に5本指の靴下を履いた後に、厚手のウールの靴下を履くのが良いと聞いた。

厚手のウールの靴下は・・・ちょっと高くて買えなかったので、Amazon でウール素材が混ざった安い5本指の靴下を買って、その上にユニクロのヒートテックの靴下を重ねている。(どれだけユニクロが好きなんだ笑)

なお、私が購入した5本指の靴下がそろそろくたびれてきたので、もう一度同じものを買おうとAmazonを覗いたら廃盤になっていた・・・素材の構成比的にはオカモトの製品がこれに近くて良さそうなので、これを購入してみることにした。

また、ヒートテックの靴下もそろそろくたびれてきたので新しいものをと考えているが、登山をする方から「モンベルのメリノウールアルパインソックスが良いよ」とおすすめをいただいたので、一度購入してみようかな?と考えている。ただ、靴下1足で3000円はちょっと高いかな~?

手周り(手袋・グローブ)

手袋に関しては実はあまりこだわっていない。

釣具店で見つけたタイタニウムα素材の3本カットタイプの手袋(Field Member) を利用しているが、今のところ大きな問題はない。

これで寒いようだったら、モンベルで見つけた厚手のフィッシンググローブを買っても良いかな?と思っている。

首・頭周り

首周りは防寒上とても重要。首が冷えるだけで体温がグーっと下がる感覚がある。

私は、ユニクロのネックウォーマーとニット帽で対策をしており、基本的にはこれで十分であると考えているのだが、たまにニット帽がずれていくと耳が露になることがある。

そうなってくると、寒い風に耳がやられて、そこから頭痛につながることがあるのだ。

そうなってくると耳はどうしても別に守りたいもの。

現在のところは耳を守る手段を持っていないが、耳当てを使うのが良いかもと思っている。もしくは、帽子と耳当てがセットになったような防寒防止(パイロットキャップ?)を買うのも手かもしれない。

なんとなく北国の人が付けているイメージがあるのですんごく暖かいんだろうなと思う。

すき間

すき間対策は防寒にとって一番大事な対策と言っても過言ではない。

トップスとボトムスと末端を対策しても、その間から冷気が入り込んできたら意味がない。

私としては、釣りをしていると、たまに、トップスとボトムスの間の丁度腰のあたりがあらわになることが多いと感じている。

これは恐らく、アウターの上から腰巻式のライフジャケットを付けており、それが動いてアウターをめくりあげてしまうからなのではないか?と思っている。

こうなってしまうと、折角の防寒も意味をなさなくなってしまうので何かいい方法はないか?と考えながら近くのモンベルショップを見てみると・・・いいものを見つけた。

ZEO-LINEの登山用の腹巻である。

この腹巻を付けておけば、少なくともインナーがめくりあがることもなくなるのではないか?いや、インナーの上からでなく、ミドルの上からつけておけば、より効果が高いのではないか?

ファスナーが付いて脱着も簡単!値段も2,200円と手ごろ!

というわけで、衝動買いをしてしまった。今シーズンの冬は是非ともこの腹巻で乗り越えたい!

さいごに

冬の船釣りの現在の服装についてまとめてみたが、まだまだ「これだ!」という服装まで至っていない・・・

WEB上でいろんな人のいろんな記事を見ながら、あれが良いのでは?これが良いのでは?と考えながら、試行錯誤しながら、ベストプラクティスを目指している最中である。

でも、実は、この試行錯誤のプロセスがすごく楽しかったりするので、今年もいろいろとチャレンジをしていきたいと思う。

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