リーディングMG (マルチゲーム) がちょっと気になるので使い勝手を検証。リーディングネライとの違いは?

リーディングMG (マルチゲーム) が気になるぞ!

2022年にニューモデルとして登場したリーディングMG (マルチゲーム) 

その名の通り様々な釣りをマルチに楽しめるロッドということで当初は結構注目していたのだが、実際は(東京湾周辺の人々からすると)使いどころがちょっと難しく話題にも上がらない、使っている人も見たことがないというロッドになってしまっていた。

2023年にリーディングLG (ライトゲーム) が登場してからはさらにその魅力がかき消されてしまっているが、個人的にはこのワインレッドカラーがカッコイイ!と感じてずーっと気になっていた。

そんなとき、たまたまキャスティングの磯子店に行ったときに、リーディングMGの73調子と64調子の2本を触ることが出来たので、自分の物欲をクールダウンするためにも、本当に必要か?という視点で使い勝手含めて考えてみたいと思う。

リーディングMG のポジション

リーディングマルチゲームのコンセプトについてはWEBサイトで以下のように紹介されている。

ヘビーな船釣りをゲーム感覚で楽しむロッドの提案。より深い水深や大物とのやり取り、食い込み性能などを想定すると操作性と感度を重視したライトゲームロッドでは使いづらいシチュエーションも船釣りでは少なくない。しかし、そのような状況でもできる限りライトなゲーム感覚で楽しむことを追求。

位置づけとしてはライトゲームロッドでは若干不安な深場(重いオモリを使用する釣り物)や竿の長さが必要な釣りをターゲットとしているようだ。

ラインナップとしては、64調子4モデル、73調子8モデル、82調子1モデルの計13モデル。

ダイワのHPにはこのような各ゲームロッドのポジショニングマップが存在している。

出展:https://390386bd-1bf0-4900-aa10-cac1793c9a23-cdn-endpoint.azureedge.net/-/media/Project/globeride/daiwa_com_jp/010_product_support/rod/2024taisyou_rod.pdf?rev=e55c01afbb4e4131b9235b604d2229b2

これを見ると良く言えばリーディングマルチゲームは超平均的でなんでもこなす優秀な奴。悪く言えばどっちつかずで使いどころが見えにくい。そういうポジションとなっているように見える。

対象魚を見てもリーディングMGでないと難しい、あるいはリーディングMGを積極的に選ぶべき対象魚は少ないように見える。

逆にいうと汎用ロッドメインでリーディングMG1本に対して不足している機能を専用ロッドで補うといった使い方も出来なくはないだろう。

リーディングMG の使いどころ

ここまで見て来て感じることは、リーディングMGが対象としている海域は東京湾あるいは関東周辺ではないのではないか?ということだ。

汎用竿を買うということはその竿1本でその地域の多くの対象魚を狙えるかどうか?というところが重要になる。対象魚が1魚種であれば当然のように専用竿を買うからだ。

ではその地域はどこか?ということを考えてみる。

リーディングMG64の対象魚を見ていくとヒラメやマダイ、アマダイ、アジ、イサキ、落とし込み、イナダ、ワラサ、夜イカなどが挙げられている。

東京湾のイメージでいくとマダイは5:5調子のムーチングが必須のコマセマダイだし、イサキは60号ビシのウィリーである。アマダイも82調子か73調子の2m以下のロッドを使うことがほとんどだろう。

そういうイメージでこのロッドを見ると、え、本当に?確かに64調子はコマセマダイに使えそうだけどイサキなんてライトゲームロッドの範疇でしょ?アマダイも?と感じてしまう。

ただ、これを、例えば玄界灘に目を向けると、アマダイもイサキもマダイも「テンビン五目」というPE4号に100号オモリの吹き流し釣り方で釣るような釣り方で釣るわけなので同じ釣り方のターゲットなのだ。

同様に夜イカも玄界灘では100号程度のオモリで置き竿で狙ったりする釣りもので落とし込みロッドを代用する場合もあり、ある程度の長さ(2.4m – 2.7m) で100号 – 120号が背負えるロッドを使うわけだ。

イメージとしてはダイワの玄界灘Xというロッドの対象魚に近い。

そういうわけなので、玄界灘地域にいる人たちが汎用ロッドとして購入することをイメージしてつくられたものなのではないか?と考えてしまう。

ただ、落とし込みについては、玄界灘地域ではデカいヒラマサがガンガンかかる可能性があるのでこのロッドでは若干のパワー不足が否めない。

また、玄界灘地域以外では、瀬戸内海地域でのサビキマダイやサビキメバルなどにも、調子、長さ含めて良さそうである。さらに落とし込み釣り。この地域での落とし込み釣りは比較的ライトな落とし込みが多いとも聞く。それであればリーディングMGで十分だろう。

それではこのリーディングMGというロッドは関東周辺では使えないのだろうか?いや、そんなことは無いはずだ。どのような釣りに使えるか調子毎に考えてみよう。

リーディングMG64調子

このSやMといったパワーであれば東京湾コマセマダイには使えるだろう。

また、東京湾~相模湾のイナダ~ワラサ程度の青物であれば問題なく釣れると思われる。

マダイもたまには釣りに行くけどもコマセマダイ専用ロッドを買う程ではないな・・・ワラサも上げられるロッドが欲しいなという人は良いかもしれない。

リーディングMG73調子

2m10cmのモデルややライトゲームロッドとオーバーラップする部分があるので、60号以上のオモリが多い人はリーディングMGの方を選んでも良いかもしれない。オモリ負けするがビシアジなどにも使えそうだ。

2.4m以上のロングロッドモデルであれば東京湾であればワラサ釣りぐらいしか思い当たらないが、外房や常磐のヒラメなどには向いていそうだ。

リーディングMG82調子

これは150号まで背負える210cmモデル1択なのでビシアジとヤリスル、あとはオニカサゴなどを1本で済ませたい場合には良さそうだ。このモデルだけは東京湾で活躍するようなイメージを容易にすることができる。

リーディングネライとの違いは?

さて、リーディングMGのポジションや使える可能性が分かったところで、同じような名前でラインナップされているリーディングネライとの違いがどの程度なのかというのは気になるところだ。

先ほどのポジショニングマップではリーディングネライはリーディングMGよりもより強靭さ・パワーが求められているという位置づけだ。

そのため、前項で指摘したような、リーディングMGではやや弱いのではないか?という使い方。例えば、玄界灘の落とし込みであったり、ワラサをガンガン狙っていく場合などにはリーディングネライの方が良いだろう。

個人的には2ピースの方が持ち運びがしやすくデザインもカッコイイのでマルチゲーム推しなのだが・・・

また、価格もリーディングネライの方が1段階高い。実売価格としてリーディングマルチゲームが3万円台前半なのに対してリーディングネライは3万円台後半(ほぼ4万円)となっている。

リーディングMGおすすめの釣り人は?

ここまでリーディングMGの使いどころについて様々な角度で見てきたが、結局このロッドをオススメできるのは、玄界灘地域、瀬戸内海地域を中心とするような釣り人だろう。

ダイワのこの動画などは淡路島でのライト落とし込みを実践している。ロッドの曲がりも綺麗ですごく楽しそう。

関東在住者であれば相模湾ベースや外房・常磐ベースの人。特にライト五目やライト泳がせなどで青物やヒラメを狙う人は良いかもしれない。

なので東京湾をベースに活動をしている釣り人には積極的に選ぶ理由はないロッドなのではないか?というのが結論だ。

だだ、個人的には、こういう結論だからこそ、このロッドを東京湾で使い倒してみたいと考えている。

使いどころとして一番ありそうなのはコマセワラサ、LTアジの泳がせ用。あとはマゴチの置き竿なんかに使っても面白いかもしれない。

いずれにしても個人的にはデザインがカッコイイので使ってみたいと考えているが、果たして本当に使いどころがあるのかどうか・・・無駄な出費になるのではないか?と二の足を踏んでいる・・・

コメント