【断捨離】船用の汎用竿と専用竿の使い分け

汎用竿、使い倒してますか?

船釣りを始めてからいよいよ自前のロッドを購入するという時、多くの人はライトゲームロッドなど色んな魚種に対応している汎用竿を選ぶことが多いだろう。

実際、このブログでも東京湾での船釣り入門用にはライトゲームロッドの特にMH程度のオモリ負荷の竿をお勧めしているわけである。

【2023年8月追記】東京湾で船釣りを始めるならこれ!初心者におすすめのロッド・リール・その他アイテム!
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しかしながら、釣りものによっては汎用竿では対応できなかったり、面白みを感じにくかったりするので、その場合には専用竿を購入することになる。

ただ、一度、専用竿に手を出すと、あれもこれも専用竿ということで、限りなく竿が増えてしまうのが現実だ。

最近は、妻から、「釣り道具を減らせ」圧力が凄いことになっているので、なるべく専用竿は最小限に、汎用竿を使い倒すようにするべきなのでは?と最近は考えを改め始めた。

今回は、汎用竿を使い倒し、最小限のロッド量で最大の楽しみを得るために、対象魚と所有するロッドの組み合わせの解を導き出してみようと思う。

東京湾を中心とした対象魚とロッドの特性

普段、東京湾を中心とした海域で釣りを楽しんでいるわけであるが、ざーっとこれまでチャレンジしてきた魚種とその主な仕掛けおよび錘負荷を挙げるだけで以下のようになる。

うむ・・・めちゃくちゃ魚種が豊富だ・・・

魚種主な仕掛け種別主なオモリ負荷
ライト五目コマセ&ウイリー40号 ~ 60号
LTアジコマセ&吹き流し40号
マゴチ中オモリ15号
カサゴ胴付き20号
湾フグカットウ15号
カワハギ胴付き25号~30号
アナゴ胴付き25号
シロギス胴付き or 天秤15号
メバル胴付き15号
スミイカスッテ&テンヤ20号 ~ 25号
イサキコマセ&吹き流し40号 ~ 60号
タチウオ天秤 or テンヤ40号 ~ 60号
エギタコ胴付き&エギ25 ~ 40号
マダイコマセ&吹き流し60号
ヒラメ胴付き&泳がせ40号 ~ 60号
ワラサコマセ&吹き流し80号
オニカサゴ胴付き120号
ビシアジコマセ&吹き流し130号
ヤリイカ・スルメイカ胴付き&プラヅノ150号

さて、これらの魚種に対して、どのような汎用竿で釣りをするのかというところになる。

以前の記事にも記載したが、ゲームロッドを始めとした汎用竿は「錘負荷」「調子」「全長」で使うロッドを選ぶのが良い。

錘負荷

錘負荷についてはライトゲームロッドを始めとしたライト(~80号) とより重負荷の大きなミドル (60号~200号)の大きく2種類があると考えて良いだろう。

錘負荷は絶対ではなく、例えば、100号までのロッドに130号を使うことも物理的には可能である。

ただ、ロッドによって使いやすいとされるスイープゾーンが存在し、あまり設計された錘負荷よりも重い、もしくは、軽い錘を使うのは避けた方が無難である。

調子

調子とは釣り竿に負荷が掛かったときにどの位置から曲がり始めるのかを比で表したものである。ロッドの中央付近からグーンと曲がるムーチングと呼ばれる5:5調子から、汎用性の高い 7:3 調子、先調子の 8:2調子、超先調子の 9:1調子など様々である。

一般的には、コマセ釣りでは 7:3調子から6:4調子の柔らかめの調子が使われ、逆に胴付きなど操作性を必要とする釣りでは 8:2 調子などの先調子が便利だとされる。

長さ

長さについては一般的な長さである 2m 前後が一番使いやすいが、ヒラメやマダイといったロッドをホルダーに固定して釣るような釣りの場合は、2.4m ~ 3m といった長さが仕掛けが安定しやすく良いとされる場合もある。

そうはいっても、マダイやヒラメ以外のほとんどの対象魚は 2m 前後のサイズで問題ない。

ロッド負荷と調子と対象魚の関係性

以上のことをベースに、狙いたい対象魚を、どのような汎用ロッドの布陣で狙っていくのかということを考える必要がある。

もちろん、対象魚によっては専用竿が望ましい、あるいは専用竿でなければほぼ釣れないというものもあるので、それらは例外的に専用竿を購入するとする。

そうすれば、目標通り、最小限のロッド量で最大限の楽しさを得ることができるだろう。

まずは、ロッド負荷(錘負荷、もしくは釣り上の負荷)と調子と対象魚の関係を可視化してみよう。

図の見方としては、縦軸がロッド負荷、横軸が調子である。縦軸は上に行くほどロッド負荷が高い釣り、つまり、使用する錘が大きかったり、タコのように大きな負荷がロッドに掛かる釣りである。

横軸は右に行くほど先調子、左に行くほど胴調子というわけである。

本来は、これらの魚種を1本で対処できるウルトラスーパー汎用竿があれば良いのだが、さすがにそんなものは存在しない。

なので、なるべく少ない数の汎用竿で多くの魚種に対応できると良いわけである。

基本的には、7:3調子のライトゲームロッド、7:3調子のミドルロッドの2本があれば多くの魚種は対応可能である。

さらに、8:2調子の固めのライトゲームロッドがあればさらに弱点を補うことが出来ると考えている。

例えば、この図に、自身が持っている汎用竿である「ライトゲームX 73MH」「ミッドゲームSS Type73 HH」「リーディングLG 82H」のカバー範囲を被せてみると・・・

このようになる。

私は、基本的にはこのカバーされている範囲の魚種については汎用竿を使って対処するという布陣にしており、この3本でカバー出来ない範囲に専用竿を導入している。

現在の私の汎用竿でのカバー範囲としては以下の通りである。

ライトゲームX 73 MH190

私が初めて買った船釣り用のロッドで未だに前線で活躍している。

主な釣り物としては「LTアジ」「マゴチ」「イシモチ」「カサゴ」「ライト五目(アミ五目)」「イナダ五目」「天秤タチウオ」などで利用している。

専用竿を購入する前は「シロギス」や「メバル」などでも利用していた。

ミッドゲームSS Type73 HH

私がコマセワラサのために購入した錘負荷が大きめの釣りに使う汎用ロッドである。

主な釣り物としては「ワラサ」「中深場」「オニカサゴ」「ビシアジ」「落とし込み」「クロムツ」などで利用している。

リーディングLG 82H

元々使っていたライトゲームSS Type82 H がポッキリと折れてしまったので、その後継として導入。

ライトゲームSS時代には「イサキ」「ウィリー五目」「天秤タチウオ」「テンヤタチウオ」「アマダイ」「エギタコ」などで利用していた。

どのような釣りモノに専用竿を導入するか?

このように、基本的には汎用竿を使い倒すつもりで、自身の釣り道具をセーブしているわけである。

ところが、どうしても・・・どうしても専用竿でないといけない場合もある。もしくは、専用竿を使った方がめちゃくちゃ楽しいという場合もある。

スミイカ:専用竿必要度 ★★★★★

テンヤスミイカは非常にマニアックな東京湾の釣りモノである。10月頃から年末ぐらいまでの間にスミイカテンヤと呼ばれるものにシャコを括り付けて専用の竿でシャクる釣りである。

この釣りではスミイカ専用竿以外では対処出来ない。本当に対処出来ない。マジで無理。これだけは言う。汎用竿至上主義のワタシでも、これだけは専用竿が必要だ。

とはいっても、船宿側もそれを理解しているので、竿だけレンタルも可能である。私は今でさえ専用ロッドを持っていはいるが、それまでは毎回船宿で竿だけレンタルしていた。

スミイカロッドは現行品は少ないため中古市場を探すのも良いだろう。

新品が欲しいのであれば、Kaijin スミイカあたりがコスパが良さそう。

カワハギ:専用竿必要度 ★★★★☆

カワハギは 10月頃から12月頃までがシーズンであり、その釣り味と食味に魅了されたカワハギフリークと言われる人たちが沢山いらっしゃる釣り物だ。

カワハギ釣りには 8:2 ~ 9:1 の硬調で穂先が繊細な軽いロッドを使って、積極的に誘いを入れ、繊細なアタリを見極めて釣るため、専用竿の方が望ましい。

正直、8:2 の汎用竿でも行けなくはない。例えば、ライトゲームX 82 M190 などでも対象魚にカワハギが入っているのだが、あまりオススメはできない。

私が最初に購入したのはダイワのアナリスターカワハギである。近年はメタリアカワハギを追加したが最高の調子だ。

アナゴ:専用竿必要度 ★★★★☆

アナゴ釣りは例年4月末頃から7月頃までのシーズンの釣り物である。この釣りでは釣り鐘状のオモリをトントンと小突きながら釣る。特に2本竿で交互に小突くのが一般的で、小突きやすさなどから 120cm 前後の短竿を使うのが特徴だ。

汎用ロッドは 2m 前後の物が多いため、使えなくはないだろうが、非常に小突きにくい。アナゴ専用竿は浅草釣具などでオリジナル品が 3000 円程度で販売されているので、安いもので良いから専用竿を準備したい。

私は次のシーズンはダイワのアナゴXを購入して臨もうかと思っている。

コマセマダイ:専用竿必要度 ★★★☆☆

コマセマダイでは 2.4m – 3m 程度の長めの、それも 5:5 調子などのムーチングアクションをするロッドを使うことが一般的だ。

これは、置き竿にした際に、波で揺れる船の影響を仕掛けに及ぼさないようにするためである。このような調子はコマセマダイ独特の調子であり、なかなか汎用竿を利用することが難しい。

近年は 2m 前後の柔らかめのライトゲームロッドを、手持ちで使うという釣り方もあるので、そのような場合は汎用竿でチャレンジ可能であるが、できれば専用調子のロッドを準備したい。

一番安価でオススメなコマセマダイ専用竿はダイワのアナリスター真鯛である。270cm が近年の東京湾ではメインのようだ。

メバル:専用竿必要度 ★☆☆☆☆

東京湾2月の風物詩といえば、モエビを使ったエビメバル。仕掛けが長いために長めのロッドを使うことが多いのだが、近年はショート仕掛けという 1.8m 前後の短めの仕掛けもあるので、柔らかめのゲームロッドでも全然OKだ。

ただ、やはり、3m程度、5:5調子の柔らかいムーチングロッドを使うというのが釣り味も最高でオススメである。私が使っているのはこのベイゲームメバルの旧モデルだ。

ヤリイカ:専用竿必要度 ★★☆☆☆

7:3 調子や 8:2 調子の汎用ロッドでも十分対応可能であるが、水深200mより深い場所での繊細なアタリを穂先で取る必要があるので、可能な限り専用竿を利用することが望ましい。

私はダイワのアナリスターヤリイカを購入し使っている。ヤリイカ・スルメイカ釣りにはバッチリのロッドだ。ちなみに、ビシアジなどでも利用したこともある。

エギタコ:専用竿必要度 ★★☆☆☆

エギタコは錘負荷的には 25号や40号程度なので汎用ライトゲームロッドでも釣り自体は可能であるが、大きなタコが掛かった際にタコを力づくで引きはがす必要があるため、結構な負荷がロッドに掛かってしまう。

ミッドゲーム程度のロッドであれば十分対応は可能であるが、ロッドの破損などが心配なので私はエギタコ専用ロッド(エギタコX)を使っている。ちなみに、1万円以下の安いロッドでもバンバン釣れるのであまりいい竿を買う必要は無いと感じている。

以下にある、プロマリンのバトルスティックなどは 4000 円台で購入できるので、ゲームロッドの破損が怖い場合はコチラの購入をおすすめする。

湾フグ:専用竿必要度(?)

私はほとんどしない。なので良くわからない。外房のフグ釣りであればカワハギロッドでOKだが、湾フグの場合は専用竿が望ましいらしい・・・

個人的には懐疑的でカワハギロッドやライトゲームロッドで行けそうな気がしているので、いずれチャレンジしてみたいと思う。

まとめ

この記事ではライトゲームロッド、汎用竿でどの程度の魚種を対象とできるのかについて見てきた。

基本的には、7:3調子のライトゲームロッド、ミッドゲームロッド、8:2調子のライトゲームロッドの3本があれば多くの対象魚で遊ぶことができる。

それ以上については、まずはレンタルなどからスタートして、本格的にやりたいと感じれば専用竿を購入すれば良いと思う。

まぁ・・・ハマり始めると、ロッド沼に落ちてしまいますからね。注意。

そんなときは、あまり出番の無いものから中古ショップへお売りください・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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