クーラーボックスは船釣りで一番重要な釣り具
船釣りを始めみると必ず必要となってくるのがクーラーボックス。
釣り竿やリール、ライフジャケットについては船宿でレンタルをしてくれるし、仕掛けについても船宿で購入することが可能だ。
最近では長靴やカッパまで貸してくれる船宿も増えている。
そんな中、釣った魚を持って帰るためのクーラーボックスについては基本的に自分で準備して持って行く必要がある。
船宿のHPで初心者歓迎と記載があっても、ほぼ「クーラーボックス一つでお越しください!」と書かれており、クーラーボックスの持参はほぼほぼ大前提となっている。
ところが、このクーラーボックスというのが色んな種類のものがあり選ぶのが難しい。金額も格安のものから何万円もする高額なものまであるし、サイズもコンパクトなものからマグロが入るような巨大なものまで様々である。
今回は船釣りを始めてクーラーボックスを購入する人向けにクーラーボックスの選び方やおすすめのクーラーボックスを紹介していきたいと思う。
特に船釣りで色んな魚を釣るのに丁度良い大きさのものを紹介する。
クーラーボックスの選び方
ハードタイプとソフトタイプ
クーラーボックスとAmazonで検索すると様々なタイプが出てくるのだが、クーラーボックスは大きく「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」がある。
ハードタイプは堅い箱のような形のいわゆるクーラーボックスというイメージのものであり、重く嵩張るが保冷力は高く、水漏れ等にも強いクーラーボックスである。
ソフトタイプは布生地などの柔らかめの生地で出来ており、折りたたんで持ち運んだりすることができる一方で保冷力は低い。ショッピングの時などに使うクーラーバッグなどがこのソフトクーラーとなるわけだ。
船釣りで使用するのであればハードタイプのクーラーボックスを選ぶのが絶対条件だ。
ただし、冬場の小物釣りや冷やす必要が少ない釣りものの場合はソフトクーラーが便利な場合もあるので、必要に応じてソフトクーラーを買い足す形で利用すると良い。
サイズ(容積・内寸)
クーラーボックスを選ぶうえで悩ましいのはサイズである。
大は小を兼ねるとやたらデカいクーラーを買う人もいるのだが、大きすぎて船の上で邪魔になったり、魚や氷を入れるととんでもない重さになったりする。
そのため、最初の1つとしては、そこそこのサイズを購入するのが良いだろう。
オススメの容積は 20L ~ 25L 程度のサイズ。
ただし、同じ容積でも内寸の縦、横、高さの大きさが各製品異なるので注意が必要だ。魚釣りに使うのであれば同じ容積であれば内寸の縦と横の大きさが大きく高さが低めのものが使いやすい。
さらに、電車釣行をする人は外寸の横幅を気を付ける必要がある。一般的な電車の改札は55cm ~ 60cm程度であるので、電車を利用する人は外寸横幅55cm以下を選ぶと運搬がしやすいだろう。
ちなみに私は電車釣行メインでダイワのシークールキャリーⅡ SU1500 を利用している。容積は25Lであるが高さが他のクーラーボックスよりも高めなので体感的には20Lちょっとのクーラーと同じくらいのサイズになるだろうか。
シークールキャリーの内寸はダイワのサイトでは15.0×38.5×31.0となっているのだが、これはボックス内にCPすのこトレーを入れるための出っ張りがあるための数値となっている。実際は、20cm x 40cm x 31cm 程度という感じである。
このサイズであれば殆どの東京湾・相模湾の釣りものに対応することができる。タチウオであっても丸めれば20本ぐらい入るし、40cmレベルのイナダも10本近く入る。さすがに60cmサイズのワラサなどでは35Lの横長のデカいタイプを使っているが、ほとんどはこのシークールキャリーⅡで間に合っている。
ですから、内寸20cm x 40cm x 31cm 程度というのが一つのサイズ感の目安だと考えていいだろう。前述のように高さは多少低くても問題ない。
保冷力
クーラーボックスの役割とはすなわち釣った魚を最高の状態で食卓まで運ぶことである。となればはやりその保冷力というのが一番重要になるわけである。
はっきり言って同じ容積でのクーラーボックスの価格差というのはほとんどこの保冷力の差であると考えてよい。
クーラーボックスが使われるシーンとしては、釣り、キャンプ、買い物、スポーツなどと様々であるがこの中で一番過酷な環境で強い保冷力を必要とするシーンは釣りである。
だからこそ、やはり、釣り具メーカのクーラーボックスを選ぶべきである。それも、シマノやダイワといった大手釣り具メーカのクーラーボックスが保冷力や魚釣りでの使い勝手を考えると一番良いだろう。
ただ、一口にシマノやダイワのクーラーボックスといっても保冷力が様々展開されている。
同じモデルでの保冷力の差はクーラーボックスに充填されている断熱材の差である。断熱効果が高い(保冷力が高い)順に、真空パネル>ウレタン>スチレン(スチロール)となる。
シマノの場合はI-CE値、ダイワの場合はKEEP値という数値で保冷力を表している。これまで複数のクーラーを使った感覚値ではあるのだが、シマノの場合はI-CE40以上、ダイワの場合はKEEP60以上あればそこそこ保冷力のあるクーラーと言える。
ただし、この数値は一定温度の室内において実験された数値である。実際の船の上は直射日光や照り返しなどにより実験環境とは大きく異なる。これまでの経験から、熱の影響を一番受ける底面に真空パネルを利用しているモデルを選ぶのが賢明である。
オススメのクーラーボックス!
ここからはシマノ・ダイワの現行クーラーボックスの中で船釣りに汎用的に使えるオススメのクーラーボックスを紹介しようと思う。
電車釣行にもオススメ!クーラーボックス6選!
一般的な電車の改札は55cm ~ 60cm程度であるので、電車を利用する人は外寸横幅55cm以下を選ぶと運搬がしやすいだろう。
現行のシマノ・ダイワのクーラーボックスで外寸横幅が55cm以下で容量が20L~25L前後のものは以下の6種類である。
ちなみに、シマノもダイワも同じモデルで複数のグレードがある。ダイワの場合は真空1面パネルとウレタンを使った「SUグレード」、シマノの場合は1面真空パネルもしくはウレタンを使った「ベイシスグレード」を記載している。
# | メーカ | モデル | 容量 | 内寸 | 外寸 | 保冷力 | 重量 | 参考価格 |
1 | ダイワ | PV-REX ZSS SU2200 | 22L | 24×35.5×23.5 | 37×53×33.5 | KEEP85 | 5.3 | ¥27,068 |
2 | ダイワ | クールラインα/α III SU2000 | 20L | 22×39×22 | 31×51×30.5 | KEEP66 | 4.4 | ¥16,704 |
3 | ダイワ | シークールキャリー II SU2500 | 25L | 15.0×38.5×31.0 (20 x 40 x 31) | 33.0×53.5×39.0 | KEEP70 | 4.8 | ¥20,700 |
4 | ダイワ | ダイワ RX | 26L | 21.0×39.0×30.5 | 32.5×51.5×39.5 | KEEP90 | 5.8 | ¥24,214 |
5 | シマノ | フィクセル ベイシス 22L | 22L | 21.1×39.1×25.0 | 30.0×53.0×33.2 | ICE45 | 4.2 | ¥17,952 |
6 | シマノ | フリーガ ベイシス 26L | 26L | 23.1×40.6×26.5 | 30.6×53.0×33.0 | ICE40 | 3.4 | ¥12,295 |
私は電車釣行メインで#3のダイワのシークールキャリーⅡ SU1500 を愛用している。前述のとおりスペック上の内寸はCPすのこトレーを入れる出っ張りがあるため内寸の実測値は、20cm x 40cm x 31cm 程度という感じである。
おおよそこのサイズがあれば殆どの釣りには対応できる。よほどの大モノ釣り(ワラサ・カツオ等)か大量に釣らなければ問題ない。
上記6種類のクーラーボックスであればどれを選んでも間違いはないだろう。もし属性によって選び方をお勧めするとしたら以下のとおりである。
1.とにかく安くそこそこ使えるクーラーが欲しい人
コスパ最高。フリーガベイシス26Lがオススメ。
私はこれの1ランクグレードの下のフリーガライトを持っているがI-CE値が25であり保冷力は微妙。フリーガライトはちょっとした市場でのお買い物に利用している状況なので購入するならフリーガベイシスをお勧めする。
2.多少値段を追加しても保冷力を優先
ダイワRX or PV-REX ZSSシリーズがオススメ。
ダイワRXとPV-REXの違いとしてはダイワRXの方がより横長に作られている。ここら辺、どちらの方が使い勝手が良いかは実際に釣具店で触ってみるのが良いが、船のサイズによっては足元が狭い船もあるのダイワRXの方が足元に置きやすくて良いかもしれない。
3.キャリーカートを買うのが面倒。持ち運びはシンプルが良い
私の愛用するシークールキャリーⅡがオススメ。
ただ、キャスターが煩かったり蓋の開閉がしにくかったり、取っ手が短かったりと個人的にはちょっと不満。ここが改善すれば良いのにな・・・と思っているが、別途キャリーカートを購入するよりは断然楽。
車メインの方にオススメ!上記以外のクーラー!
上記ご紹介した電車釣行オススメクーラーボックスも当然車メインの方にも勧めできるわけであるが、車の方は外寸横幅55cm以内という条件は気にしないで良い。
# | メーカ | モデル | 容量 | 内寸 | 外寸 | 保冷力 | 重量 | 参考価格 |
1 | ダイワ | PV-REX ZSS SU2800 | 28L | 27×42×23.5 | 40×57×34 | KEEP100 | 5.9 | ¥27,674 |
2 | ダイワ | ライトトランクα SU2400 | 24L | 22×46.5×22.5 | 31.5×60.5×30.5 | KEEP88 | 4.4 | ¥19,296 |
3 | ダイワ | クールラインα/α III SU 2500 | 25L | 22×43×25.5 | 31×58×34 | KEEP 76 | 5 | ¥18,189 |
4 | ダイワ | スペーザ ベイシス 250 | 25L | 492×212×230 | 657×305×320 | ICE45 | 5.5 | ¥18,607 |
5 | シマノ | インフィックスベイシス | 27L | 424×198×280 | 571×308×371 | ICE48 | 4.6 | ¥14,630 |
もちろん車があればドでかいクーラーを持って行くことは可能なのだが、アジやイサキなどのそこまで大きくないターゲットの場合にデカいクーラーを持って行くのはちょっと恥ずかしかったりもする。
そのため、最初の1台はやはり20L~25L程度が良いだろう。オススメは基本的には最初に紹介した6台であるが、最近出たクールラインα/αⅢ SU2500 などはコスパを考えても1番の候補となりそうだ。
また、タチウオなど横長の魚を狙うことが多いのであれば、ライトトランクα SU2400 やスペーザベイシス250などは丁度良いサイズだろう。
マイクーラーボックスで素敵な釣りライフを!
クーラーボックスは結構長持ちする釣り具である。せっかく購入するのであればしっかりと納得がいくものを選び、購入後はステッカーを張ったりなど愛着を持って使っていって欲しい。